色々と効果が感じられる。自主性のために着るものは子ども自身で準備する 。
「子どもの自主性が気になっている。よそはどんな風にしているのだろう?」
「自主性を育てるために取り組んでいる人の経験談を聞いてみたい」
この記事は保育園の年中から年長の子どもがいる方、幼児教育に関心のある方、自主性について興味のある方などに向けた内容です。
僕は「自分で出来ることは自分でやるようにする」と息子の自主性が育っていくだろうとぼんやり思っていました。よその家も同じようなことを考えているだろう、間違った考え方はしていない、根拠はありませんが、こんなことを考えてきました。
二年ほど前から、息子も保育園の年中組になったことを理由にして、自分で日中の服とパジャマを準備してもらうようにしました。この取り組みに合わせて、息子の手の届く位置に衣装ケースを配置しています。
この取り組みから自主性が育っていけばいいなと思っていたら、それ以外の効果も出てきて、なかなか良い取り組みをしたなぁと嬉しく感じているところです。今回はこの取り組みについて紹介したいと思います。
この記事には次のことを書きました。
自主性を育てるために取り組んでいるこの一例
取り組んだ結果から見えてきたもの
何故自主性を育てる?
我が家の取り組みを紹介する前に、どうして自主性を育てたいと考えているのか?について書きます。
よく聞く言葉ですが、息子には「自分の人生を主体的に進んで欲しい」と思ってます。
僕が小さい頃、母が身の回りのお世話を丁寧にしてくれたお陰で、何不自由なく過ごしてきました。準備が必要なものは母が先回りして用意するので、僕は自分で何かを選択する機会があまり多くなかったのでしょう、着るものや身につけるもの、食べたいもの等をなかなか決められない・変なものを選んでしまうことが少なくありませんでした。
母を悪く言うつもりはありませんが、息子には小さい頃から「自分で選択する」ことをたくさん経験してもらいたいなと僕は考えています。
自主性に関してもう一つ考えていることがあります。それは「自分の周りに起こる出来事は自分の行動の結果」という自責のマインドを持って欲しいということです。
息子の世界は自宅と保育園がほとんどです。どちらも、自分の世話をしてくれる大人がいるので、その大人に任せっきりになっています。しかし、これから小学校に通い始めると、付き添って世話をしてくれる大人はいなくなり、自分で考えて行動する必要が出てきます。
その行動の結果、自分に嫌なことが起こっても、誰かのせいにせず「自分の考えが間違っていたみたいだから、次はこうしてみよう」と自分自身にフィードバックできるようになって欲しいなと願っています。これは大人になっても必要なことなので、重要なことだと思ってます。
ここまでをまとめると、
僕は自主性に関して「自分で選択できること」「行動の結果を反省し、次回に生かすこと」が出来るようになって欲しいと考え、自主性を育てる取り組みを始めました。
この2点は簡単には身につけられないので、これから何年もかけて繰り返し繰り返し刻んでいくことになるでしょう。習得に時間がかかるのなら、早くから始めた方がいいですよね。
我が家で取り組んでいること
自主性を育てるべく、二年前から息子にやってもらっていることを紹介していきます。
取り組みを始める前に、息子の衣服が全て入っている子どもタンスのスペースを作りました。ここを探せば下着、洋服、パジャマ、ハンカチや靴下など全てが見つかるようにしてあります。
息子には寝る前に明日着る服と保育園に持ってく着替えを準備してもらい、お風呂に入る前に下着とパジャマを準備してもらいます。
僕たち親は息子が選んだ服の色合いやデザインには口出ししないようにします。全身同じ色になっていても、上から下まで縞模様の服になっていても、そのままです。
ただし、真夏に起毛のトレーナーを選んだり、真冬に半袖一枚で過ごそうとしている時はアドバイスをします。アドバイスをする条件としては体調に影響するかもしれないと思った時だけですね。「明日はとっても暑いから大変だよ」「半袖だと風邪をひいてしまうよ」と選び直すことを促します。それでも聞いてもらえないことは多々あるので、その時は翌日に暑いとか寒いとか気づいてもらいます。
もう一つ、最近取り組み始めたことがあります。
畳んだ洗濯物を子どもタンスに戻してもらう作業です。どこに何が入っているのか分かっているので、「これをしまっておいてね」と伝えるだけでしまってくれますが、残念なことにかなり乱雑にしまわれるため、どこかで助言が必要そうです。
「子どもが自由に着るものを選ぶと、保育園で笑われないだろうか?恥ずかしい思いしないだろうか?」
こんな心配があるかもしれません。初めは僕も心配でした。友達に何か言われるんじゃないか?と。
ありがたいことに、息子が通っている保育園ではそのようなことはありませんでした。息子本人は気に入った服を着ているので、自信たっぷりだからかもしれませんね。
取り組んだ結果から見えてきたこと
自分の着るものを自分で準備するだけですが、色々と効果が出てくるなぁと感じる事があります。
自分で服を選ぶためか、自己主張するようになってきました。あの服がいいとか、これはザラザラした肌触りだから嫌だとか。特別なことは何もありませんが、用意された服をなんとなく着ていた頃から大きな変化です。
ただし、困りごとも増えました。好きな服は何度も着たいらしく、洗濯して干しているものを早く乾かしてくれと頼まれることも時々あります。僕たちとしては毎日同じ服は避けたいなぁと思ってるんですが、息子にとっては毎日嬉しいことなのでしょうね。
親が寒いとか暑いとかアドバイスをするためか、天気や気温や風などを気にするようになりました。「今日はお昼から雨降るね」とか「最高気温15度って暑い?寒い?」なんて、これまでほとんど言ったことことなかったですから。
これは考えてなかったのですが、息子の服の好みが分かってきました。彼は電車が好きなので、我が家には電車のデザインが入った服ばかりあるのですが、色も電車のカラーにしたい様なのです。山手線の服を着ているときは緑色のズボンや靴下を履き、東海道新幹線の時は青いズボンや靴下といった感じです。僕たちはここまで気にして服を用意してこなかったのですが、息子にしたら色も合わせて欲しかったということですね。
まとめ
自主性を育てるために取り組んでいるこの一例、取り組んだ結果から見えてきたものを紹介しました。
自分の着るものを自分で用意するだけですが、息子にとって良い結果を出してくれる取り組みになっています。彼の成長に合わせて、他のことも自分でやるようにしようと考えてます。
この記事が誰かの参考になると嬉しいです。
C/C++で組み込み系ソフトウェア開発の仕事を10年以上やっています。怪しげなデジタルガジェットが大好きです。